禁煙治療標準手順書

喫煙のがんを始めとする健康に関する情報発信【参考文献4】

【参考文献4】

タイトル:Passive smoking and lung cancer in Japanese non-smoking women: a
     prospective study.

著  者:Kurahashi N, Inoue M, Liu Y, Iwasaki M, Sasazuki S, Sobue T, Tsugane S,
     Group JS
雑誌名 :Int J Cancer 2008, 122(3):653-657.
書誌情報:10.1002/ijc.23116
リンク :https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17935128/
JPHCのリリース:https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/309.html

【文献の紹介文】

この論文は、日本で実施された多目的コホート研究JPHC studyからの研究報告で、非喫煙者の女性を対象とし、家庭内や職場での受動喫煙の有無と肺がんリスクとの関連を組織型別に調べています。これまでの研究では腺がんと大細胞がんは、本人の喫煙との関連はあるものの、扁平上皮がんや小細胞がんほど関連性が強くありませんでした。また腺がんは非喫煙者にも多く発生している事から、他の要因の究明が求められていました。ところが、この研究では、肺腺がんリスクと家庭での受動喫煙との関連が明らかになりました。受動喫煙がなければ避けられた肺腺がんの発生は約37%と推定され、日本における肺腺がんへの受動喫煙の影響はかなり大きいことが報告されました。

【紹介者コメント】

2020年4月に改正健康増進法が施行され、飲食店を含む多くの公共の施設において、原則屋内禁煙となりました。 今でこそ「当たり前」になりつつある「受動喫煙と肺がんの関係」ですが、1981年に国立がんセンター研究所の平山雄先生が世界で初めて報告しています。その後、各国で同様の報告がなされ、2004年に国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer, IARC)が総合的に判断し、受動喫煙と肺がんとの関係は確実なものであると報告しています。

担当委員: 伊藤 ゆり (大阪医科薬科大学)