日本癌学会学術賞

2017年度日本癌学会学術賞 受賞者

吉田富三賞

高橋 隆(名古屋大学大学院医学系研究科分子腫瘍学分野 教授)
高橋隆博士は、ヒト肺がんの発生機序の解明を目指した研究に一貫して取り組み、p53遺伝子やlet-7マイクロRNAなどの高頻度の異常や、肺腺がんのリネジ生存がん遺伝子としてのTTF-1とその標的遺伝子ROR1の重要性を世界に先駆けて報告し、これら分子機能の解明と臨床病態形成における重要性を明らかとした。博士が多岐に亘り展開してきた新規性と独自性に富んだ研究は、肺がんの分子病因の解明に大きく貢献した。

長與又郎賞

直江 知樹(国立病院機構名古屋医療センター 院長)
直江知樹博士は、ヒト白血病における分子病態の解明と新規治療法の開発に取り組んでこられました。特に分子標的治療の開発やFLT3変異の意義においては注目される業績を挙げられました。また日本成人白血病研究グループ(JALSG)を12年間に亘って主導し、臨床エビデンスを日本から発信してこられました。日本癌学会においては副理事長や第74回学術総会会長を務めるなど、学会の発展に多大な貢献をされてこられました。

JCA International Award

Seong-Jin Kim(Professor,Seoul National University, Korea)
Molecular mechanisms of TGF-β signals and human cancers

JCA-Mauvernay Award

Basic
Yasuhiro Yamada (Professor, Laboratory of Stem Cell Oncology, Department of Life Science Frontiers, Center for iPS Cell Research and Application, Kyoto University)
Dissecting cancer epigenetics with reprogramming technology
Applied
Hiroyoshi Nishikawa (Chief, Division of Cancer Immunology, Research Institute/EPOC, National Cancer Center/ Professor, Department of Immunology, Nagoya University Graduate School of Medicine)
Immune suppressive mechanisms as a target of effective cancer immunotherapy

JCA-CHAAO賞

浅野 茂隆(早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究教授)
「バイオ医薬品Lenograstim(遺伝子組換え型ヒト天然型G-CSF)の開発研究・臨床展開によるがん・白血病治療成績の向上」
(英文) Improved treatment against leukemias/cancers through research, development and clinical application of natural-formed human granulocyte-colony-stimulating-factor -Lenograstim-,

女性科学者賞

大谷 直子(大阪市立大学大学院医学研究科 教授)
細胞老化および細胞老化随伴分泌現象の分子機構とそのがん微小環境における役割

日本癌学会奨励賞

【基礎】
市川 朝永
(宮崎大学医学部機能制御学講座腫瘍生化学分野 助教) 新規がん抑制遺伝子NDRG2によるがん進展および転移の分子機構の解明
大岡 伸通
(国立医薬品食品衛生研究所遺伝子医薬部 室長) プロテインノックダウン法を基盤とした新しいがん分子標的薬の開発に関する研究
荻原 秀明
(国立がん研究センター研究所ゲノム生物学研究分野 研究員) クロマチン制御遺伝子欠損がんにおける合成致死治療法の開発
口丸 高弘
(東京工業大学生命理工学院 助教) がん転移過程を非侵襲的かつ高感度に可視化する近赤外光イメージング手法の開発
坂本 毅治
(東京大学医科学研究所人癌病因遺伝子分野 助教) 膜型プロテアーゼMT1-MMPの非プロテアーゼ活性によるがん微小環境制御機構の解明
茶本 健司
(京都大学大学院医学研究科免疫ゲノム医学講座 特定講師) T細胞のエネルギー代謝とPD-1阻害によるがん免疫治療効果の制御機構
吉岡 祐亮
(国立がん研究センター研究所分子細胞治療研究分野 研究員) エクソソームを標的とした革新的がん診断法・治療法の開発
【臨床】
伊藤 ゆり
(大阪国際がんセンターがん対策センター 主任研究員) がん登録資料を活用したがん患者の生存解析に関する研究
籠谷 勇紀
(プリンセス・マーガレットがんセンター リサーチフェロー) 白血病幹細胞の維持・増殖機構の解明
坂東 英明
(国立がん研究センター東病院消化管内科 医員) 直腸癌に対する術前化学放射線療法後のニボルマブ単独療法の安全性・有効性・POCをみる臨床試験
三好 寛明
(久留米大学医学部医学科病理学講座 講師) 造血器腫瘍を主体とした腫瘍性疾患における腫瘍免疫関連タンパクを含むバイオマーカー検索