日本癌学会 理事長あいさつ

理事長あいさつ

ご挨拶

日本癌学会理事長 野田 哲生

日本癌学会理事長
野田 哲生

日本癌学会は、がんの研究を行っている研究者の組織です。現在、会員は約一万六千人を数えますが、その専門とする分野は、基礎研究から臨床研究まで、大変に幅広いものとなっており、大学や研究機関に所属する医学・生命科学の研究者や、医療機関においてがん治療に携わる医師・研究者のみならず、企業において医薬品や医療機器開発に携わっている研究者まで、異なる専門分野の研究者が、「がん」というキーワードを介して、研究成果の発表や情報交換を行う場として機能しています。

本学会の活動は、「学術総会の開催」と「学会機関誌Cancer Scienceの発行」という二つの活動が、その中心となっています。

学術総会は、毎年一度、秋に開催されますが、本年、平成22年度の大阪における学術総会(門田守人会長)で69回目を数え、例年、約5000名の研究者や学生の方が参加します。日本癌学会は、広橋説雄前理事長の時代より、「学会の国際化」を進めていますが、学術総会に関しても、インターナショナル・セッションの開催を始めとして、その国際化に積極的に取り組んでおります。

一方、Cancer Science誌は、本学会の機関誌でありますが、1907年に創刊された、世界でも最も古いがん専門誌の一つであるGANN(癌)を、本学会が受け継いで発行を続けて来たものであり、前身のJJCR誌(Japanese Journal of Cancer Research)時代を経て、100年以上に亘って、世界のがん研究の牽引役を果たしています。

現在は、中村祐輔編集長(Editor in Chief)のもと発行が行われており、その論文のレベルの高さは、国際的にも高い評価を得ています。また、本学会は、これらの柱となる活動に加えて、カンファレンスや市民公開講座の開催など、研究者や市民に向けた活動を、継続的に行っております。

がん研究では、20世紀の後半になって、多くの画期的な研究成果が得られ、その結果、近年のがん医療は、分子標的薬の導入を始め、飛躍的に向上しています。しかし、日本では、社会の高齢化もあり、現在でも毎年30万人を越す方々ががんで亡くなっており、がんは相変わらず死因の第一位となっています。

日本癌学会では、今後も、学会員によるがん研究の推進を通じて、生命科学の発展に貢献するとともに、新たながん予防やがん医療の開発を進め、社会に貢献したいと考えております。

今後とも、皆様のご支援を宜しくお願い申し上げます。